この記事は2016年9月に掲載されたものです。
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いるかHotel・谷省吾氏が長年の人材育成で第5回KOBE ART AWARD地域貢献賞受賞
谷省吾氏(いるかHotel主宰、遊気舎)が、公益財団法人神戸文化支援基金の助成・顕彰事業、第5回KOBE ART AWARD地域貢献賞(賞金10万円)を受賞しました。
同賞は、2012年に同基金の前身である公益信託亀井純子基金設立20周年を記念して創設されたもので、兵庫県下で優れた芸術文化活動を継続している団体または個人が対象です。谷氏は演出家・俳優としての舞台成果のほか、ピッコロシアター(兵庫県立尼崎青少年創造劇場〉「ピッコロ演劇学校」を始めとする指導者としての人材育成が高く評価されたそうです。7月7日に発表され、8月7日に同基金事務局がある神戸の「ギャラリー島田」で贈呈式が行なわれました。
高校演劇関係者には、名作『破稿 銀河鉄道の夜』の原案者と紹介するのがいいかも知れません。遊気舎の後藤ひろひと作品では演出補としてクレジットされ、的確な演出理論で後藤氏を助けました。いるかHotelでも精力的な公演活動を続けており、昨年は演劇とミステリーを融合した恩田陸氏の山本周五郎賞受賞作『中庭の出来事』を神戸アートビレッジセンター共催で初舞台化し、恩田氏も納得の出来だったと聞きます。東京公演が望まれる作品です。
小劇場演劇が対象となる賞は限られ、まして人材育成が評価される賞はほとんどありません。演劇を対象にしていた亀井純子基金の後継基金で、このような顕彰があることをうれしく思います。谷さん、おめでとう。