この記事は2014年6月に掲載されたものです。
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東京の小劇場では、プロデュースとマネジメントの能力が備わっていないと、アーティストとして「評価される場所」まで辿り着けない
4月から王子小劇場の芸術監督に就任した北川大輔氏が、佐藤佐吉演劇祭について、セゾン文化財団ニュースレター「viewpoint」No.67へ寄稿しています。少し引用させていただきます。
(前略)現在、東京において若いアーティストが、「評価」の俎上に載るまでには、本来アーティストとして必要な能力以外の資質が必要とされる。もちろん自分を適切にプロデュース、マネジメントしてくれる制作者との出会いがあれば良いが、その出会いは運に頼らざるをえず、またそのような出会いは大変に稀である。そうなると、アーティスト自身でのマネジメントを必要とされるわけだが、本来であれば、この二つの能力は別々の人間で担われるべきものである。現在の東京の、特に小劇場のフィールドにおいては、この二つが備わっていないとまずアーティストとしての「評価をされる場所」まで辿り着くことが出来ない。我々が、アーティストが作品を発表しはじめた、彼らのキャリアの浅い時期の支援を強化する理由は、ひとえにこの考えに基づくところが大きい。
北川大輔「挑戦する演劇祭 佐藤佐吉演劇祭2014+開催とこれから」
(セゾン文化財団ニュースレター「viewpoint」No.67)