この記事は2015年4月に掲載されたものです。
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日本劇団協議会機関誌『join』アンケート特集「私が選ぶベストワン2014」、スタッフ部門で唯一名前が挙がった制作者は「大竹野正典作品の発掘上演」を手掛けたオフィスコットーネ・綿貫凛プロデューサー
4月中旬に出た日本劇団協議会機関誌『join』83号では、恒例のアンケート特集「私が選ぶベストワン2014」を掲載しています。これは2014年の各部門ベストワンを選ぶものですが、作品、女優、男優、演出家、スタッフ、団体、戯曲、ノンジャンルという8部門になっています。
スタッフと一括りにされてしまうと、どうしても舞台美術に目が行きがちで、実際に回答の多くは舞台美術家を挙げていますが、制作者の名前が1人だけ挙がっていました。元・スポニチ記者で演劇評論家の木村隆氏が、「大竹野正典作品の発掘上演」を理由に、オフィスコットーネの綿貫凛プロデューサーを挙げています。
オフィスコットーネは12年から「アナザー公演」と銘打ち、大竹野作品を小スペースで5回上演してきましたが、14年8月にオフィスコットーネプロデュースとして代表作『密会』をザ・スズナリで上演。その後も大竹野作品の紹介が続いています。
これまで関西以外で大竹野作品が上演されたことは、記録にないようです。綿貫プロデューサーの連続上演は、まさに「発掘上演」と言えるでしょう。戯曲は、やはり上演されてこそ光り輝くもの。こうした優れた作品を紹介することは、演劇プロデューサーの使命だと思います。綿貫プロデューサーの仕事はもっと評価されていいと思います。