この記事は2018年5月に掲載されたものです。
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横山拓也氏の俳優座公演『首のないカマキリ』は、デザイナーが変わってもiakuの宣伝美術テイストを踏襲
まだチラシの現物は入手していませんが、横山拓也氏(iaku)が劇団俳優座に書き下ろす『首のないカマキリ』(5/18~6/3、東京・俳優座稽古場)の宣伝美術が、デザイナーは異なるのに、iakuのチラシテイストを踏襲しています。めずらしい事例なので記しておきます。
iakuのチラシと言えば、宣伝美術の下元浩人氏(81 EIGHTY ONE)が手掛ける、黄色と黒を基調としたデザインで、チラシ束に入っていても一目でそれとわかるのですが、俳優座も黄色と黒が基調で、iaku本公演のように裏面全体を黄色にする代わりに、サンモールスタジオプレゼンツ・iaku+小松台東『目頭を押さえた』(2018/1/30~2/4、東京・サンモールスタジオ)の表面で使用した黒枠にグレーを使っています。iakuの関係する公演だが本公演ではないということが、東京のチラシを見慣れている観客には配色だけで伝わります。
俳優座の宣伝美術は、俳優でもある多摩美出身の森山智寛氏が手掛けています。もちろん、レイアウトやフォントの使い方は全く違い、商業デザイナーである下山氏のチラシはさすがだと思いますが、ここまでテイストを似せてくるのは、事前に下元氏との打ち合わせがあったのでしょうか。過去にデザイナー競作による架空チラシ展までやっている方だからこそと思いました。