この記事は2017年4月に掲載されたものです。
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魅力ある公演企画書が書けない制作者はクラウドファンディングのサイトを参考にすればいい、相手を動かすことの出来ない企画書になんの意味があるのか
公演企画書とは、第三者に自分たちが何者なのか、どのような作品を上演するのか、それによって世の中にどんな影響をもたらすのかを、わかりやすく伝えるものです。そしてそれを読んだ相手が、それぞれの立場で企画のために協力してくれる説得力を備えていなければなりません。
こうした思いの詰まった公演企画書は誰にでも書けるものではなく、実際に私が目にする小劇場演劇の公演企画書で、魂を揺さぶられるものは皆無に近いです。もちろん、そうした公演企画書を書くには訓練が必要で、経験のない制作者が四苦八苦するのは仕方ないかも知れません。そんなときは、クラウドファンディングのサイトを参考にすればいいと思います。
クラウドファンディングによる話題づくりを目的とした企画もあるようですが、とにかくサイトの文章だけで支援を集めなければならないので、どこも気合いの入った熱い説明をしていると思います。
この文書がそのまま公演企画書になることを、あなたは気づいていましたか。実際の公演企画書には詳細なデータ部分が必要ですが、自己紹介、企画意図、企画概要などはここに書かれている内容がそのまま使えるはずです。魅力的な公演企画書の書き方がわからない制作者は、クラウドファンディングという身近な教科書があることに気づいてください。そして、目標を達成している企画がどんな文章を書いているのか、参考にしたらいいと思います。
優れた公演企画書とは、読んだ相手の魂を揺さぶり、自分の味方につけ、行動を起こさせるものです。それが出来なければ、単なる公演内容のデータでしょう。なんのために公演企画書を作成するのか、制作者は原点に立ち戻って考えてほしいと思います。
最近では、次の企画が参考になると思います。作品の詳しい紹介だけでなく、なぜその作品を上演するのか、その上演で社会にどんな影響を与えられるのかを客観的に記述しています。