この記事は2015年9月に掲載されたものです。
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平成28年度文化庁概算要求発表、「トップレベルの舞台芸術創造事業」が「舞台芸術創造活動支援」に変更、音楽分野に「入場料収入連動型」導入! 演劇分野も公演助成は半減、団体助成への移行が迫られる
平成28年度文化庁概算要求が、8月28日発表されました。
「トップレベルの舞台芸術創造事業」が「舞台芸術創造活動支援」に改称され、音楽分野に、「入場料収入連動型」が導入されます。「自主公演における入場料収入に対し、100%を基準として助成額を決定」とのことで、オーケストラ12団体とオペラ6団体を想定しています。入場料収入と同額を助成するという意味ですね。
合唱、室内楽向けに従来と同じ「創造活動経費支援型」も残りますが、公演助成の数は激減します。
《音楽分野》
年度 | 平成27年度 | 平成28年度 |
入場料収入連動型 | - | オーケストラ12団体 オペラ6団体 |
年間団体支援 (現・年間活動支援型) |
13団体 | 5団体 |
公演事業支援 (現・公演単位支援型) |
59件(28団体) | 8件 |
演劇分野は従来と同じ「創造活動経費支援型」のみですが、こちらも公演助成は半減し、団体助成が約3倍になります。
《演劇分野》
年度 | 平成27年度 | 平成28年度 |
年間団体支援 (現・年間活動支援型) |
6団体 | 17団体 |
公演事業支援 (現・公演単位支援型) |
80件 | 38件 |
これらを見ると、明らかに公演助成から団体助成へシフトさせ、団体助成も入場料収入と連動させ、芸術団体の集客努力を促そうとしています。
年間団体支援からは法人化が必須のはずで、カンパニーの法人化はいよいよ待ったなしの状況になってきたと思います。公的助成を受けるプロフェッショナルのカンパニーなら、法人化しろということですね。
(2015年9月20日追記)
「トップレベルの舞台芸術創造事業」は、平成28年度から公演事業支援も含め、すべて法人格が必要となりました。任意団体は応募出来なくなりました。