この記事は2016年11月に掲載されたものです。
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仮チラシの傑作、時間堂最終公演『ローザ』

カテゴリー: 備忘録 オン 2016年11月28日

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時間堂『ローザ』仮チラシ(表面)

時間堂『ローザ』仮チラシ(表面)(拡大可)

時間堂は年末の最終公演『ローザ』で解散します。その仮チラシが素敵なので紹介しておきます。並んでいるのは、これまでの全公演タイトル。そして末尾に「Jikando Theatre Company 1997 – 2016」の文字。これほど雄弁に解散を物語るチラシは、私の記憶にありません。

なぜ、こんなことが出来るのか。それは仮チラシなのに両面印刷だからです。仮チラシの多くは片面印刷で公演速報を伝えるものですが、ここでは裏面に本チラシと同等の公演データを入れています。フォントも細部まで気配りされ、会場地図やポストパフォーマンストークの情報を追加する必要がなければ、このまま本チラシの版下にしてもよい完成度です。普通にワープロソフトで組んだだけと思った人は、拡大して細部をよく見てください。

時間堂『ローザ』仮チラシ(裏面)

時間堂『ローザ』仮チラシ(裏面)(拡大可)

仮チラシとしては、印刷も美しい。白色度の高い上質紙に、リソグラフではなく印刷所で印刷しているのではないかと思います。最初手にしたとき、私はこれが本チラシだと思い込んでいました。

その後、カラーの本チラシが出回りましたが、この仮チラシを大量に刷って、そのまま撒き続けたほうが、人々の記憶に残ったのではないかと思えるほどです。最終公演だからこそ出来る表現ですが、仮チラシの傑作として長く記憶に留めたいと思います。

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