この記事は2016年12月に掲載されたものです。
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広田淳一氏の退会を契機に日本劇作家協会が意見交換会「劇作家協会は、どこまで語るべきか?」開催へ、「劇作家協会のこれからを考える第一歩に」

カテゴリー: 備忘録 オン 2016年12月12日

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一般社団法人日本劇作家協会が政治的な声明を発表することについて、数年前から疑義を呈していた広田淳一氏(アマヤドリ主宰)が、今年6月に日本劇作家協会を退会しました。

本件について、日本劇作家協会から対外的な説明はありませんでしたが、11月25日に発行された日本劇作家協会会報「ト書き」57号「言論表現委員会のページ」で、谷賢一氏(DULL-COLORED POP主宰)が「劇作家協会は、どこまで語るべきか?」と題した文章を掲載しています。

これまでの経緯の概略、双方の主張、言論表現委員会の意見などが示され、谷氏個人の「私は広田氏の意見に反対だ。しかし彼が反対する自由は守りたい」という見解と共に、次のような提案が書かれています。

 しかしせっかくいい機会なのでうやむやにしておかず、ここらで一つ徹底的に議論してみてはどうだろうか? 止揚するために語り合う、「劇作家協会はどうあるべきか」、そして「劇作家協会は、どこまで語るべきか」という議論を。

日本劇作家協会会報「ト書き」57号「言論表現委員会のページ」(p.37)

これを受け、ページ末尾では意見交換会の開催が告知されています。

 ここまでお読みいただいた皆様へ。
 言論表現委員会一同で話し合いを続けた結果、「これはもはや委員会内部でだけ話し合うべき問題ではない」「一度、広く意見を聞いてみよう」という結論に至り、自由参加の意見交換会を開催することに致しました。どうか一人でも多くご参加いただき、一言でもご意見いただけませんでしょうか?
 劇作家協会員ならどなたでも参加できます。ふだん言論表現委員会の活動や声明に興味のない方々のご参加を何よりお待ちしております。この会が、劇作家協会のこれからを考える第一歩になれば幸いです。

日本劇作家協会会報「ト書き」57号「言論表現委員会のページ」(p.37)

もしかしたら、日本劇作家協会側で広田氏に対して堂々と反論していた小松幹生氏が8月に亡くなられたことも、議論を促すことになったのかも知れません。「ト書き」57号は、小松氏の追悼特集でもありました。

意見交換会「劇作家協会は、どこまで語るべきか?」は、12月26日に会員対象に開催されます。当日はこれまでの議論をわかりやすくまとめたレジュメを配布し、言論表現委員会メンバーが要旨を紹介するとのこと。会員限定なので、詳細は「ト書き」57号をご確認ください。

谷氏は文章をこう結んでいます。

 「クリスマスの劇を書いたお父さんでも入れる」というキャッチコピーでスタートした劇作家協会は、今、一体どうあるべきだろうか?

日本劇作家協会会報「ト書き」57号「言論表現委員会のページ」(p.37)

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