この記事は2017年2月に掲載されたものです。
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なぜ制作志望者は少ないのか、それに対してどうしたらいいのか

カテゴリー: 備忘録 オン 2017年2月12日

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専任の制作者が少ないアンケート結果から、そもそも制作志望者がなぜ少ないのかを考えたツイートをまとめておきます。

需要の問題も指摘されましたが、需要とは別に、「制作者になりたい」「制作者に憧れる」人が少ないことが不思議なのです。俳優になりたい人はいくらでもいるし、劇作家・演出家になりたい人は少なくともカンパニーの数だけいるのに、なぜ制作者になりたい人がカンパニーの数だけいないのか。

だったら、いま出来ることを考えてみましょう。

制作者が食べていくことを考えると、複数の制作者がチームをつくって得意領域を分担し、複数のカンパニーを同時に手掛けることが最も合理的です。この考え方自体は90年代からありますが、まだ大きな流れにはなっていないと思います。公共ホールなど制作者の活躍の場が増えたのが要因だと考えますが、ネットの普及や趣味の多様化で、逆にいまこそ制作者の専門化が求められているような気がします。

ビジョンが見えない点に対しては、未知数のカンパニーに人生を懸けられないのは当然で、創生期の若手を支援する別の仕組みが必要だろうと考えました。公共ホールがこうした役割を果たすケースも増えてきましたが、もっと普通に働きながらアマチュアからプロフェッショナルへの飛躍を手伝えるスキームが生まれないだろうか、と思いました。

正当なフィーの発生しないところに責任は生まれないとの意見もありましたが、創生期の芸術と対価は折り合わないものです。そこに興行という矛盾が加わったのが舞台芸術で、だったらその価値観を逆転させるスキームをつくればいい、というのがこの提案です。

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