この記事は2015年9月に掲載されたものです。
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今後10年間のロードマップを掲げる時間堂・大森晴香プロデューサーは、劇団衛星の歩んできた道を事例研究したらいいんじゃないかと思った
時間堂プロデューサーの大森晴香氏が、特設ブログ「時間堂スタジオリノベーション」で新連載「火曜更新・時間堂、年商1億プロジェクト」を始めました。
昨年、自前のスタジオ「toiroan 十色庵」(東京・赤羽)を持ったばかりですが、ここはあと10年しかもたないと見極め、10年後には新たな小劇場を経営し、劇団員全員を正社員雇用するというのが個人的野望だそうです。
これを実現するためのキーワードが「年商1億」で、昨年はこれの約1/12とのことなので、800万円強ということでしょうか。下記が今後10年間のロードマップです。
- 今年:レパートリーシアター始動・コンテンツのバイリンガル化
- 1年後:中劇場進出・劇団員正社員雇用枠の拡大
- 2年後:toiroan 十色庵3周年祭・全国ツアー
- 3年後:世界進出
- 5年後:演劇学校本格開設・オリンピック関連でなにかやる
- 10年後:十色庵卒業→小劇場経営開始・劇団員全員正社員雇用
ちなみに30年後は「シアターコンプレックス開設」で、200人規模の雇用を生み出したいそうです。
このロードマップを見ていると、京都の劇団衛星との共通点を感じました。作品のレパートリー化、劇団員の雇用、全国ツアー、公演以外での収入確保、小劇場運営など、劇団衛星は明確な目標を立てながら進めてきたと思います。時間堂が劇団員全員雇用を目指すなら、複数の軸となる事業が必要で、劇団衛星の事例は参考になるのではないでしょうか。
他のカンパニーに伝えたいのは、時間堂が1997年活動開始・2009年劇団化の中堅カンパニーであるということ。大森氏も12年の加入で、年月が経ってからでも組織は変われるということの証明だと思います。新しいことを始めるのに、遅いということはないのです。
アドバイスありがとうございます。時間堂大森です。いつも拝読しているfringe watchに自分の名前が上がる日が来るとは、嬉しいびっくりでした。
先を行く先輩がいるのはなんとも頼もしいです。時間堂は変革のまっただなか、これから丸見え劇団として自分たちの活動をみんなの資源にしていきたいと思います。