経済産業省「特定サービス産業実態調査」でわかる劇場の運営実態、自主公演・提携公演の比率が高いのは石川県、貸館の比率が高いのは宮城県

in 備忘録 on 2015年11月1日

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経済産業省が1973年から実施している「特定サービス産業実態調査」をご存知ですか。

現在は「興行場,興行団」という業種になって舞台芸術関連だけを抽出するのが困難ですが、過去に3回だけ「劇場(貸しホールを含む。)」という業種が調査されたことがあり、2004年がその最新です。ここでは演劇に特化した劇場の実態が浮き彫りにされており、10年前のデータとはいえ、非常に貴重なものです。

経済産業省ウェブサイト/特定サービス産業実態調査「特定サービス産業実態調査の調査業種及び調査年次一覧」
経済産業省ウェブサイト/特定サービス産業実態調査「平成16年特定サービス産業実態調査(確報)」

04年の調査対象は698館(複数ホールを持つ場合でも1館と数える)で、民間劇場だけでなく、国・地方公共団体の外郭団体が管理運営する公共ホールも含まれています。小規模な劇場まで網羅しているかは不明ですが、演劇を切り口にしたデータが多数含まれています。例えば、こんなことがわかります。

  • 698館の平均稼働日は年間203日、稼働率55.6%。
  • うち演劇で使用したのは年間63日。
  • 自主公演・提携公演をする劇場のうち、1劇場あたりの日数が最多なのは大阪市(年間195日)。提携公演が多い関西の特徴を裏づけている。
  • 1劇場あたりの自主公演・提携公演の比率が際立って高いのが石川県(貸館の5.9倍)、貸館の比率が際立って高いのが宮城県(自主公演・提携公演の9.2倍)。
  • 演劇以外も含めて年間300日以上稼働しているのは全国で101館。東京が過半数(54館)だが各地域にあり。
  • 就業者5人未満の劇場は、5~29人の劇場に比べ、1座席あたりの年間売上高は同等なのに、就業者1人あたりの年間売上高は約2倍。これは小劇場ほど民間が少人数で運営していることを意味する。
  • 総収入に寄付・助成金・補助金が占める割合は、公共ホールが56.8%、民間劇場が13.2%。
  • 698館で劇場業務に従事する従業員は12,262人で、うち正社員・正職員は5,804人、47.3%。

Excelで独自の分析も可能ですので、参考にしてください。

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