この記事は2020年11月に掲載されたものです。
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関西小劇場界の制作業務を請け負う尾崎商店が初の自社製作作品を大阪市演劇鑑賞会で上演

カテゴリー: 備忘録 オン 2020年11月18日

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尾崎商店『世界でいちばんやかましい音』

関西小劇場界の制作業務を請け負う合同会社尾崎商店(大阪市)が、初めて自社製作による音楽劇『世界でいちばんやかましい音』を上演します。2021年3月26日~28日に大阪市立阿倍野区民センター小ホール(大阪・阿倍野)で公演予定で、現在出演者募集中です。

この公演は大阪市が主催する令和2年度大阪市演劇鑑賞会という事業で、公募型プロポーザル方式で企画競争されました。その選定結果が大阪市ホームページで公開されているのですが、非常に興味深い内容です。

大阪市ホームページ「公募型企画競争方式(プロポーザル方式)発注案件(令和2年度演劇鑑賞会企画運営業務委託)」*1

予算300万円の企画ですが、大手を含む6者が応募し、尾崎商店が圧巻の1位。企画・公演予定内容は150点満点中141点を獲得し、2位の118点に大差をつけています。

6者には令和元年度大阪市演劇鑑賞会を受託した日本京劇振興協会も含まれていますが、この公演は今年3月に新型コロナウイルスの影響で中止になりました。そのリベンジだったと思いますが、これがプロポーザル方式の厳しいところです。しかし、日本京劇振興協会は来年2月に大阪市立阿倍野区民センター大ホールで自主公演を予定されており*2 、審査にあたった有識者会議はそこまで見て判断したのかも知れません。

大阪市演劇鑑賞会は平成29年度から始まった事業のようで、これまでワタナベエンターテインメント関西事業本部(劇団Patch)、トム・プロジェクト、日本京劇振興協会が受託してきました。今回の尾崎商店は、地元の小劇場系の会社でも、企画内容がよければ評価される見本だと思います。

Twitterを見ても淡々と書かれていますが、初めて自社製作をするときの喜びは、言葉に言い表わせないものだと思います。公演のご成功をお祈りしています。

  1. 掲載終了のため、Internet Archive「Wayback Machine」(2021年5月13日保存)にリンク。 []
  2. 令和2年度の芸術文化振興基金に採択されているため、令和元年秋時点で決まっていた公演であることがわかります。 []

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