1970年代からの関西小劇場界を振り返るアーカイブ
関西小劇場界の大ベテラン・田口哲氏(芝居屋さんプロデュース)が、今年8月から自身のブログ「芝居屋さんの土曜日Ⅴ」で「資料集 チラシ編 小劇場・大阪 70~90年代」を連載しています。1969年12月の公演から始まり、本日現在93年11月まで進んでいます。
当時のチラシ画像を見られること、裏面まで掲載しているものもあるのが貴重ですが、特徴的なのがチラシのサイズを変形も含めて正確に記録していること、ステージ数と一般前売/当日の料金を入れていることで、ここまで記録しているインターネット上のアーカイブは限られます。興行面でも非常に参考になる資料です。田口氏は若いころから日記をつけられているそうですが、添えられているコメントはこのブログで改めて書かれているように読めます。すごい記憶力だなと感嘆します。
10月19日のウイングフィールド(大阪・心斎橋)「水曜倶楽部」で、田口氏のアーカイブを基に髙安美穂氏(エイチエムピー・シアターカンパニー)が神楽を舞い、70年代からの関西小劇場の歴史を語る、田口哲×髙安美穂「芝居・私をはじめる ~神楽×映像×トーク~」が開催されます。小劇場演劇の歴史は、首都圏では多くの記録が残されていますが、関西では80年代以降の記録しかまとめられていないと思います。70年代からのリアルな話を聞ける貴重な機会、若い方もぜひどうぞ。
田口氏の人生をまとめたこんな映像も公開されています。ABCホール「艦長」だった山村啓介氏が制作し、川下大洋氏がナレーションを務める素敵なドキュメントです。こちらもぜひご覧ください。