「SPAC新作オープン・クリエーション『ばらの騎士』サロン」、観客と創作過程を共有する長期伴走型プログラムの参考に

カテゴリー: 備忘録 オン 2023年10月22日

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SPAC『ばらの騎士』

SPAC(公益財団法人静岡県舞台芸術センター、本拠地・静岡市)には支援会員組織「SPACの会」がありますが、それとは別に新作『ばらの騎士』のクリエイションにあたり、作品の創作過程に伴走する会員制の「SPAC新作オープン・クリエーション『ばらの騎士』サロン」を募集しました。これまでSPACでは、舞台稽古を見て演出家に質問する「おためし劇場」などはありましたが、長期間の伴走企画は初めてになります。

2023年8月に稽古開始、24年1月7日に一般公演初日、7回の一般公演と23回の中高生鑑賞事業公演があり、3月10日に大千穐楽という日程です。この間、サロン会員はチェックイン(オリエンテーション)、5本の講座・座談会・トークショー、10回の稽古場見学、ゲネプロ見学、演出家・俳優たちとのスペシャル・レセプション(食事会)、初めて共同演出する宮城聰氏と寺内亜矢子氏の稽古場日誌定期配信が予定されています。

参加費は20,000円で、スペシャル・レセプションは別途食事代が2,000円かかります。ゲネプロは見学出来ますが、本番の観劇料は含まれていません。講座・座談会・トークショーは単発参加も受け付けており、5本とも単発参加すると合計7,500円になります。

創作過程を観客と共有する企画をクラウドファンディングのリターンにする芸術団体も増えてきましたが、SPACでは会員サロンという独立したプログラムで提供しました。約1か月半の募集で、27名の応募があったそうです。サロンと名付けるからには会員間の交流も重要ですが、9月30日に実施されたチェックインでは自己紹介も行なわれました。

SPACブログ「『ばらの騎士』ブログ♪2 サロンが始まりました」

サロン運営に関わる「Salon’s Supporter」も同時募集し、サロン当日の会場設営や受付、ブログ執筆やSNS企画などの広報活動をお願いするとのこと。公演そのものに関わるのはハードルが高くても、こうした伴走企画から制作業務に関心を持ってもらうというのは、確かにアリかも知れません。

ブログによると、今回の会員サロンは元々宮城聰氏が発案し、それをSPAC制作部が具体化したとのことです。これが初めての公開となる稽古場見学に伴う悩みも率直に語られています。

イメージしたのは「演劇のサブスクリプション」。ひと月に1回は何か参加できるイベントがあると理想です。
SPACの豊富な人材を活かし、文芸部による作品への理解をより深められるような講座や、SPAC内部の人について知ることができるメニューを考えました。

SPACブログ「『ばらの騎士』ブログ♪2 サロンが始まりました」

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