この記事は2016年6月に掲載されたものです。
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関西旅公演に最適の厚遇企画、伊丹AI・HALLの次世代応援企画「break a leg」が2017年5月~6月開催分を公募開始、今年は中堅のミナモザが公演
関西の公共ホールとして長年に渡って小劇場演劇を支援してきたAI・HALL(兵庫県伊丹市)が、2012年度から実施している次世代応援企画「break a leg」。同年施行された劇場法(劇場、音楽堂等の活性化に関する法律)に基づく、文化庁「劇場・音楽堂等活性化事業」の補助事業です。
劇場費無料で、チケット収入も全額上演団体に入る厚遇の企画です(ただし、関西の劇場で設定されている管理人件費は上演団体の負担)。費用面も魅力ですが、関西を代表する演劇・舞踊専用ホールで最大300席と中劇場並みのキャパがあること、全面可動床で旅公演でも他劇場と同じ舞台面が設営可能なこと、劇場側が制作協力してくれることなど、他地域からの旅公演に組み込むのに最適な企画だと思います。
「次世代応援企画」と銘打たれていますが、今年は01年旗揚げで15年目のミナモザが採択されましたので(上演作品『彼らの敵』は今年の読売演劇大賞優秀作品賞を受賞)、AI・HALLを使ったことのないカンパニーなら中堅でも充分可能性があると思います。これまでの採択結果は次のとおりです。
年度 | 応募数 | 採択数 | 採択団体 |
2012 | 26団体 | 3団体 | baghdad cafe(大阪)、双子の未亡人(京都)、冨士山アネット(東京) |
2013 | 13団体 | 2団体 | 劇団子供鉅人(大阪)、オイスターズ(名古屋) |
2014 | 不明 | 2団体 | コトリ会議(大阪)、FUKAIPRODUCE羽衣(東京) |
2015 | 不明 | 1団体 | 匿名劇壇(大阪) |
2016 | 9団体 | 2団体 | 夕暮れ社 弱男ユニット(京都)、ミナモザ(東京) |
複数団体を採択する場合、1団体は関西以外の実力派カンパニーが選ばれていますので、他地域から応募する価値は高いと思います。公演時期が指定され、17年度は次の3週末からの選択になります。結果は9月下旬に発表予定なので、他の助成金申請にも影響ありません。
- 2017年(平成29年) 5月25日(木)~28日(日)
- 2017年(平成29年) 6月8日(木)~11日(日)
- 2017年(平成29年) 6月22日(木)~25日(日)
17年度の応募受付は16年7月1日~18日22時必着。応募要項はこのページの下にあります。
「break a leg」はパフォーマーに向けた「成功を祈る」というイディオム。なぜ、こんな言い方をするのかはこちら。